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【簡単解説】金利と債券の関係。金利が上昇すると債券価格が下落するのはなぜ?

最近、ニュースで金融緩和だなんだってよく聞きますよね。

例えば、こんなフレーズを一度は聞いたことがあると思います。
「〜金利上昇を抑えるために日銀が国債を買い支えて〜」
「〜国債価格が下がると金利が上がって政府の利払いが増えて大変で〜」
などなど。

金利」と「国債(国が発行している債券)」という2つの言葉が出てきましたね。
この2つがセットになって出てくるのは、金利と債券価格が密接に関係してるからなんです。

今日はこの2つの関係について解説したいと思います。
少し難しい話ですが、わかりやすく説明していきたいと思います。

債券の仕組み

債券とは、国や企業がお金を借り入れるために発行するものです。
発行された債券は、投資家に買われます。
そして、債券を購入した投資家にはクーポン(利子)が支払われます。
これで投資家は利益を得るわけですね。

債券を構成する要素には「額面金額」、「償還期限」、「クーポン」があります。

例えば、「やまぞう株式会社」がこんな条件の債券を出したとします。

やまぞう株式会社の債券

償還期限 20XX年XX月X日(10年後だとします)
額面金額 100万円
クーポン 1%
発行価格 100万円

「10年後の20XX年XX月X日に100万円返すね。それまでは毎年、額面金額の1%の利子をあげるからね。この債券は100万円で売ってるよ。」
と言う意味です。

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  • 債券とは国や企業がお金を集めるために発行するもの
  • いつ、いくら返すのか。利息はいくら払うのかが決められている。

以降の話は、この「やまぞう株式会社の債券」を使って話を進めていきます。

債券は償還期限まで持てば確定利回り

「やまぞう株式会社の債券」を投資家のAさんが買ったとします。
購入価格は100万円です。
Aさんは毎年、額面金額の1%である1万円を10年間、毎年もらい、10年後の償還期限には100万円が戻ってきます。

償還日までAさんがこれを持っていると、クーポンと償還金がもらえます。

年間利回りは下のようになります。

クーポン: 10万円 (= 1万円 x 10年)
償還金額: 100万円
年間利益: 1万円 (= [110万円 – 100万円] / 10年)
年間利回り: 1% (= 1万円 / 100万円)
これは償還期限まで債券を持っていた単純なケースですが、
償還期限より前に売ることも可能です。
また、額面金額やクーポンが発行後に変わることはありません
償還期限まで持ち続けるのであれば発行体がデフォルトでもしない限り、利回りは確定します
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  • 額面金額やクーポンは変わらない
  • 償還期限より前に売却することができる

金利が上がると債券価格が下がる理由


ここからが本題です。

債券の購入後から償還までの間に、「金利が上がった場合」に債券価格に何が起こるのか見ていきましょう。

債券の発行から5年後、やまぞう株式会社は資金調達のために新たに債券を発行することにしました。

新しく発行する債券は、額面金額が100万円、償還期限が5年後、発行価格は100万円、クーポンは以前より高い3%に設定しました。

やまぞう株式会社の債券 (新発債)

償還期限 20XX年XX月X日(5年後だとします)
額面金額 100万円
クーポン 3%
発行価格 100万円

なぜなら、金利を高くしないと債券の買い手が見つからなかったのです

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一般的に信用力が低いと金利は高くせざるを得ません。
お金の貸し手から見ると、信用力の低い企業には貸したくありませんよね?
お金が返ってこないかもしれないですから。
貸すからにはそれなりのリターンが欲しいのです。(リスクプレミアム)

この新発債の利回りは下のようになります。

クーポン     :  15万円 (= 3万円 x 5年間)
償還金額     :  100万円
年間利益     :   3万円 ( =  [115 – 100] / 5年間)
年間利回り  :   3%(= 3万円 / 100万円)
ここで、5年前に債券を買ったAさんを思い出しましょう。
Aさんはクーポンが1%で10年物の債券を買っています。
あれから5年経ったので償還までは残り5年です。
しかし、Aさんは債券を売りたいと考えています。
やまぞう株式会社のデフォルトを恐れているのかもしれません。

このAさんの債券は今いくらで売れるのでしょうか?

ここで別の投資家Bさんを登場させましょう。
Bさんは、やまぞう株式会社の債券に投資することを考えています。

Bさんの選択肢は2つあります

  1. やまぞう株式会社が新しく発行する債券(新発債)を買う
  2. Aさんが売ろうとしている債券(既発債)を買う
償還期限はどちらも5年後ですが利回りが違います。

新発債を買えば年3%の利回りです。
既発債を買えば年1%の利回りです。

どう考えても年3%の新発債の方を買いますよね?

このままだと既発債は売れません。
そこでAさんは既発債の価格を下げて売ることにしたのです。
100万円の既発債を91.3万円で売ることにしたのです。

価格が下がった既発債の利回りは下のようになります。

クーポン: 5万円( = 1万円 x 5年)
償還金額: 100万円
年間利益: 2.74万円 ( = [105 – 91.3] / 5)
年間利回り: 3% ( = 2.74 / 91.3)
利回りは3%です。
やまぞう株式会社の新発債と同じ利回りになりましたね!
価格を下げたことで、購入価格と償還金額に差益(償還差益)が発生したので利回りが上がったのです。

これならBさんは買ってくれそうです。

1%から3%へ金利が上がり
100万円から91.3万円へと債券価格は下がりました

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  • 新発債の金利が上がると既発債の利回りは劣る
  • 既発債の購入価格を下げれば利回りは高くなる
  • これによって新発債と既発債の利回りが均衡するまで債券価格は下がる

債券価格が下がると金利が上がる理由


金利が上がると債券価格が下がる、この関係は順番を入れ替えても成立します。

債券の発行から5年後、やまぞう株式会社は資金調達のために新たに債券を発行することにしました。

クーポンは前回と同じ1%に設定する予定だったのですが、困ったことが起きました。
前回発行した既発債の価格が暴落したのです。

5年前に発行した既発債は、発行価格100万円から90万円まで下落してしまいました。
90万円で売られているこの既発債の利回り下のようになります。

クーポン: 5万円 (1万円 x 5年間)
償還金額: 100万円
年間利益: 3万円 ( = [105 – 90] / 5 )
年間利回り: 3.33% ( = 3万円 / 90万円)
既発債の利回りは3.33%です。
新発債はクーポンをこれよりも高く設定しないと投資家は買いませんよね?

なので、やまぞう株式会社はクーポンを3.33%に設定して債券を発行しました。

100万円から90万円に債券価格は下がり
1%から3%に金利は上がりました

金利と債券価格は逆方向に動く

長々と説明してしまいましたが、金利と債券価格は逆方向に動くということです。

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  • 金利が上がると債券価格は下がる
  • 債券価格が下がると金利は上がる
  • 金利が下がると債券価格は上がる
  • 債券価格が上がると金利は下がる

蛇足ですが、
記事の冒頭でニュースの話をしましたね。

>「〜金利上昇を抑えるために日銀が国債を買い支えて〜」
>「〜国債価格が下がると金利が上がって政府の利払いが増えて大変で〜」

長期金利の上昇を抑えるために日銀は買い圧力で国債価格をあげているのです。
国債価格が上がれば金利は下がります。

国債価格が下がると金利は上がります。そうなると政府が発行する新発債は金利を上げて発行しないといけません。年間の利払い費が増えて財政を直撃するのです。

債券と金利の関係わかるとニュースがわかって面白いですよね。